
氏名 青木 義照
会社名 (株)中蔵
担当 左官・構造
●最近凝っていることは『リアルリンク京都』です。
リアルリンク京都
は、地球の環境保護のために一人でも多くの人に環境の大切さを理解してもらおうと、さまざまな活動を実践する特定非営利活動法人(NPO法人)です。
僕は、その団体の専務理事を兼務しています。
ご存知のように、「環境」は「特別に意識しなくても、常に周りに存在するもの」から、「私たち一人ひとりが意識して守っていくもの」へと、大きく認識が変わりつつあります。
では、「環境」をどのように考えたらよいのか? 人間と自然の本当のつながり(リアル・リンク)を探っていこうと思っています。
●古家にお住まいの方に一言!
古家には左官壁はつきものです。
よく、ぼろぼろ落ちるからといって、クロスを張ったり、ペンキを塗ったりされているお住まいがありますが、そうすると、壁が呼吸できないので、家が早く痛んでしまいます。
せっかくの調湿効果も失われてしまいます。もちろん、クロスを張るよりも費用がかかりますが、頑張れば自分でも塗り替えできます。是非、左官壁のよさを再認識して欲しいと思っています。
●最近の業界動向
なんと、クロスの上から、左官塗りができる素材が開発されました!
クロスが浮いてこないように、クロスを何箇所か切って下地材を注入し、その上から珪藻土を塗りつけます。結構きれいに塗れます。同じ要領で、従来は難しかった天井面も左官塗りができます。
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こんな状態で、大地震が来て、改修で痛んだ町家が倒壊したりしたら、また、「町家は危険だ!」なんていう風潮になるんじゃないかと心配しています。京町家は、蟻害・腐朽・沈下がなければ、意外としっかりした建物だと思います。でも「阪神淡路大震災」の時みたいに、「木造は全てダメ」みたいにいわれかねないと、少し危惧しています。